人口3万人の小さなビーチタウン、バイロンベイは
年間2百万人の観光客が国内外から訪れる人気の
ホリデースポットです。

ホリデーシーズンは、宿はどこも満室、カフェやお店も賑わい、
町も道も海も、人、人、人。

訪れる人はみな、ここのパラダイスマジックにはまり、
移住者も後を絶たない。

でも、そもそも人口3万人のインフラキャパシティだから
たとえ一時的であったとしても、爆発的な人口増加には
耐えられる設計になっていない。ローカルの間では
冗談にもならないぐらい、道路は穴ぼこだらけ、凸凹で
まともに舗装されている道の方が少ないくらい。

ここ数年で、シドニーやメルボルンの都市富裕層、
そして海外投資家などが不動産を買い上げ、
家賃は土地は高騰するばかりで、ローカルでさえ良心的な家賃で
住む物件を探すのが困難なぐらい、深刻な住宅供給不足です。

それでも、むやみやたらに開発を進めるのではなくて、
バイロンベイのゆったりとした空気感、
美しいありのままの自然を保全すべく、ローカルたちは
長い間、この土地を乱開発から守ってきました。

しかし、近年、浮上してきた宅地開発案件が
WEST BYRON DEVELOPMENT

パシフィック高速を降りて、バイロンベイの中心街に向かう手前にある
ベロンジルクリーク BELONGIL CREEK の上流100ヘクタールの
土地に、新たに1000戸以上の住宅を新規開発するという
壮大なプロジェクトです。

ベロンジルクリークは、ケープバイロン国立公園の一部であり、
もともと広大な湿地帯で、海鳥や水鳥がたくさん集まり、
コアラをはじめ、さまざまな動植物が生息する、貴重な生態系です。

その様子は、こちらのビデオ(前編英語ですが)からご覧いただけます。

すでに、ベロンジルクリークの水質は動物の糞尿や生活排水などで
重金属や酸性化の水質汚染が進み、これ以上の開発はさらに
生態系の環境汚染のみならず、建設による公害、大気汚染、騒音、
交通量の増加などの新たな環境問題を喚起することが容易に想像されます。

美しい自然を破壊してまでも、人間のエゴを推し進める開発は
サステイナブルとはいえません。

定期的に、さまざまな形でプロテストが行われてきましたが、
先日、私もパドルアウトに参加してきました。

集まったのは100人以上の住民たち。
それぞれのボードを持参して、クリークをパドルアウト。
老若男女が集い、関心の高さが伺えました。

 

 

 

PHOTO BY BYRON YOUNG RESIDENTS ALLIANCE

3月29日までパブリックコメントを受け付けていますので
私も投稿して、反対意見を述べておきました!

英語での投稿ですが、こちらのページに投稿の3ステップ
投稿マニュアルが説明されているので、よかったらぜひ!
所要時間5分程度(英語力によりますが。。)

バイロンベイがこれからも豊かに、持続可能に発展し、
美しい自然と人々が共存できる環境とコミュニティを
目指して、少しでも貢献できたらと思います。